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​私たちの考え

地産地消で知産知消

 

結び合い農園の野菜の大部分は対面販売でお客さんに直接手渡ししています。ありがたいことにお客さんのほとんどは毎週買いに来てくれる人たちです。この毎週来てもらえるということが、私たちにとっては重大で、ここに来れば安心していい野菜が買えると思ってもらえるためには、作り手として日々継続した努力が必要になります。毎週顔を合わせているので勝手ながら私たちにとってはただのお客さんというより親しみのある知人という感じです。お客さんたちにとってもそうであるといいなと思っています。
友達に野菜を送るときはいいものを送ってあげたいと思うはずですし、友達が作ってる農産物が届いたら、食べるときは少し特別な心持ちがするのではないでしょうか。
毎週顔を合わせているお客さんに対しても、私たちはそれと同じような感覚で野菜を提供しています。変なものは売りたくない。喜んでもらいたい。お客さんも、野菜に少し特別な心持ちをもってもらえていたら嬉しいです。そしてそのことは、私たちの野菜作りの意欲にもなっています。
ヨーロッパからはじまったスローフードという考え方があります。これは単にファーストフードに対抗するものというわけではなく、知ってる人から食べ物を買おうという意味もあるそうです。知っている人同士の売り買いの関係だと、お互いに相手に良くしてあげようという気持ちになるそうで、私も実際そんな気がしています。逆に知らないし顔も見えない間柄の売り買いの関係だと、上手な買い物をしようという、相手との勝ち負けみたいな関係になってしまうような気がしませんか?この関係が進みすぎると、一見得な買い物でも、その分目に見えないところで、環境や末端の労働者に負荷がかかっていたり、どこか問題が生じて、めぐりめぐって、みんなが損をするような気がします。1対1の勝ち負けの関係ではなく、2対0の協力関係の方が、結局はみんなにとっていいような気がするのです。
地産地消という言葉がありますよね。私には知ってる人から知ってる人へという意味での知産知消の方がしっくりきます。
地域に根差した店舗や売り方やファーマーズマーケットなどは知産知消のとても良いプラットホームになるはずだと思います。佐倉市は人口が多く、なおかつ田畑が多い。また農業以外にもさまざまな元気な地場産業がある知産知消向きの地域だと思います。どうせお金を使うなら、遠くにお金を出すよりも、そのお金は地域の中で循環させた方がいい。そのお金は信頼できる人、自分が払ったお金をより良いことに使ってくれる人に払った方がいい。そのためにはまず地域の人や産業を知ってもらうことが大事だと思います。私たちは私たちのやり方で知産知消の地域づくりに貢献したいと考えています。

地域に根差した広い意味での安心安全

 

なぜ無農薬、無化学肥料栽培なのかと問われると安心安全だからと答える人は多いと思います(適切に農薬、化学肥料を使っていれば間違いなく安全安心なのですが)。ただ、私たちはお客さん個人個人の安心安全よりも、もっと社会全体や次の世代のことも考えた安心安全を大切にしたいと考えています。そのためにも地域に根差して安定した持続可能な農業がしたいという思いから、無農薬、無化学肥料栽培をしています。
 
 使っている肥料のほとんどは地元で手に入る草堆肥や竹炭です(一部購入したぼかし肥料なども使います)。
 なぜなら地元で安定して手に入るものを使うほうが環境への負荷も少ないしより持続可能だと考えるからです。
化学肥料は原料のほとんどを海外に依存おり、また製造過程での環境への負荷が大きくなってしまいます。食糧を自給していたとしても、それらを作るために必要な肥料や飼料を海外から輸入していた場合、自立した食糧生産とはいい難く、また環境負荷が大きければ長くは続けられません。むしろ地元で手に入るものを肥料や飼料として使うほうが、より自立して安定的と考えます。地元に自立して安定し持続可能な農業があることが、広い意味での安心安全になるのではないでしょうか。
 (余談ですが、ほんとは江戸時代のように地域で永続的に得られる下肥を利用することが、理想的で持続可能な循環型農業だと思いっています。難しい道のりだと思いますが、現代人にも受け入れ可能な衛生的で機能的なコンポストトイレとそれを農業に利用するシステムが求められる世の中になっていくべきだと思います。)
 農薬について。農薬は使用していませんが、その代わりに石油製品の防虫ネットや太陽熱処理用のビニールマルチを利用しているのが現状で、持続可能性の観点からはまだまだ不十分な農園だと思っています。ビニールマルチに関しては工夫して減らしていく必要があると考えています。品目によっては月桃というハーブの希釈液を散布することもあります。なお、当方で種苗メーカーから購入する種子には予め農薬処理がなされているものがあります。

食べて美味しく 健康になる野菜作り

 

健康な野菜を食べれば、人も健康になると考えています。経験上、健康的にすくすく育った野菜は味もバッチリです。もちろん子供もたくさん食べてくれます。美味しいものを食べて健康になれるなら儲けもんです。健康な野菜を育む健全な土づくりを心掛けています。
 近年資源や環境負荷の観点から世界的に肉食を減らす機運が高まっていると思います。肉を控えるのはある意味大変かもしえませんが、だったらむしろおいしい野菜をたくさん食べませんか?ビーガンになるには美味しい野菜が不可欠だと思いますし、野菜が美味しければちょっとのお肉でも大満足の食卓になると思います。

最近では健康面の話題も感染症の話が中心になりがちです。ソーシャルディスタンスやマスク、手洗いのような予防ももちろん重要ですが、栄養価の高い良いものを食べて、よく寝て、落ち込まずにハッピーでいることも大切です。栄養価が高くて美味しい野菜の提供で、食とハッピーの部分からの感染症予防の一助になれたらとも思っています。
 

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